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2006年5月28日 (日)

『河岸忘日抄』

一度しか会ったことはないけれど、本選びの趣味がかなりよい友人に

紹介してもらった、堀江敏幸『河岸忘日抄』を読む。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4104471038/250-3240413-7825869?v=glance&n=465392

パリのセーヌ河と思しき河岸の停泊する船に暮らすことになった

主人公の男性の、ほぼ何も起こらないに等しい日々の様子を

綴った物語。

コーヒーを入れて、前に住んでいた住人の置いていったレコードを

聞いたり、古い本を読んだり、クレープを焼いたりしながら、

断片的に浮かび上がってくる様々な問題に対して自問自答する、、

という話。

これがかなりツボ。このこまごまとした生活の様子や、古い映画や

小説、昔聞いたちょっとしたエピソードが浮かんでは消えていく様子が

なんとも心地いい。

読んだら必ず、岸辺に停泊する船のデッキで煙草を吸いながら、

小説を読んで休暇を過ごしてみたくなる小説。

あぁ、でもこういうの、売れないんだろうなきっと。勿体無い。

静かで穏やかで久しぶりに心が落ち着く読書。

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