『河岸忘日抄』
一度しか会ったことはないけれど、本選びの趣味がかなりよい友人に
紹介してもらった、堀江敏幸『河岸忘日抄』を読む。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4104471038/250-3240413-7825869?v=glance&n=465392
パリのセーヌ河と思しき河岸の停泊する船に暮らすことになった
主人公の男性の、ほぼ何も起こらないに等しい日々の様子を
綴った物語。
コーヒーを入れて、前に住んでいた住人の置いていったレコードを
聞いたり、古い本を読んだり、クレープを焼いたりしながら、
断片的に浮かび上がってくる様々な問題に対して自問自答する、、
という話。
これがかなりツボ。このこまごまとした生活の様子や、古い映画や
小説、昔聞いたちょっとしたエピソードが浮かんでは消えていく様子が
なんとも心地いい。
読んだら必ず、岸辺に停泊する船のデッキで煙草を吸いながら、
小説を読んで休暇を過ごしてみたくなる小説。
あぁ、でもこういうの、売れないんだろうなきっと。勿体無い。
静かで穏やかで久しぶりに心が落ち着く読書。
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